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木爾チレン書き下ろしの詩を香りに 『あの子にしか行けない天国』の二人を描く文芸フレグランス2種、文学フリマ東京43で数量限定発売

木爾チレン書き下ろしの詩を香りに 『あの子にしか行けない天国』の二人を描く文芸フレグランス2種、文学フリマ東京43で数量限定発売

文芸フレグランス「oScenti(オセンチ)」が、小説家・木爾チレン氏の最新長編『あの子にしか行けない天国』(小学館、2026年10月7日刊)とコラボレーションした作品2種を発売します。最初の販売の場は、2026年11月8日(日)に開かれる「文学フリマ東京43」です。会場では数量限定で販売されます。

今回の香りのもとになったのは、木爾チレン氏が物語の二人、紗月と莉々依を描いて書き下ろした詩「天国」「少女」です。この2編を、oScentiの文筆調香家・文香ヒロ氏が香りに仕立てました。oScentiは、過去のさまざまな情景をテーマにした詩と香りを一対にして届けるブランドです。2024年の立ち上げ以来、文香ヒロ氏が詩作と調香の両方を一人で手がけており、香りは詩にふりかけて楽しむ「Poetic mist」として作られています。小説から詩へ、詩から香りへと受け渡していく今回の作品は、言葉を読み、香りで感じる新しい読書体験として打ち出されています。

イラスト出典:株式会社小学館プレスリリース(作:今井キラ氏)
イラスト出典:株式会社小学館プレスリリース(作:今井キラ氏)

18歳の「選択」で分かれた二人の、「生き切った」先を香りに

紗月と莉々依は、「いつか二人で、それぞれの分野の頂点に立とう」と語り合った親友同士です。しかし二人の人生は、18歳の「選択」を境に分かれていきます。今回香りで表現されたのは、二人がそれぞれ選んだ生き方を「生き切った」先です。不安や葛藤、悲しみや喜び、光と闇を抱えて歩んだ人生の終わりに、二人の手に残っていたものがテーマになっています。

二つの香りは、登場人物を表すだけのものではありません。二人の時間の流れ方そのものを、香りの構造で表すことも試みています。詩にふりかけた香りは、トップ、ミドル、ベースへと移ろっていきます。その時間に、それぞれの人生の歩みが重ねられています。紗月の香りは、華やかさから時間とともに静かな重さへと沈んでいきます。一方、莉々依の香りは、明るさを最後まで褪せさせることなく香り続けます。このように、二つの香りは移ろい方も対照的です。

各ノートは、香料名をそのまま並べるのではなく、「幸福が飛んでくる花」「東京タワー色の線香」「黒く光るカシス」「白い絵の具」といった詩的な言葉で表されています。香りの構成そのものを一つの言葉の作品として綴るのが、oScentiの特徴です。詩作と調香を一人で手がける文筆調香家として、作家の言葉が持つイメージをずれなく香りへ昇華することを目指したといいます。

「天国」── 紗月

女優を志す紗月の香りは、澄んだ柑橘と白い花のブーケが描く華やかさと明るさから始まります。やがて木々と立ちのぼる香煙が静かな重さとなって残り、その奥で花がゆっくりと枯れていきます。香調はウッディフローラルです(詩「天国」:木爾チレン、調香:文香ヒロ)。

  • トップ:白い部分まできれいに剥いた蜜柑、橘の葉
  • ミドル:幸福が飛んでくる花、棺の白い花々
  • ベース:京都の白檀、東京タワー色の線香、枯れゆくロータス

「少女」── 莉々依

アイドルに憧れる莉々依の香りの芯にあるのは、最後まで褪せない「光」です。10代の淡くみずみずしいトップから、甘さと華やかさが満ちるミドルへと移ろいます。白い花のなかに、黒く光るカシスが一点だけ陰を落とします。孤独や葛藤も、この香りの一部として表現されています。最後まで明るさを支えるのは、軽く透明なウッディです。香調はフルーティフローラルです(詩「少女」:木爾チレン、調香:文香ヒロ)。楽しみ方は2種共通です。同梱の詩のカードに香りをふりかけ、詩を読みながら香りを感じます。そうして、物語の余韻と、二人が握りしめていた”あの日”に浸るというスタイルです。

  • トップ:プリクラアクア、制服のシトラス
  • ミドル:黒く光るカシス、永遠の百合、本物の少女
  • ベース:白い絵の具、枯れないロータス
木爾チレン書き下ろしの詩を香りに 『あの子にしか行けない天国』の二人を描く文芸フレグランス2種、文学フリマ東京43で数量限定発売

作家と文筆調香家が語る、二つの香り

木爾チレン氏は、文香ヒロ氏に初めて会ったときから、なぜか運命のようなものを感じていたといいます。そのため、いつか一緒に仕事ができたらと思っていたそうです。小説から着想して書いた詩をもとに調合された二つの香りを嗅いだとき、紗月と莉々依がそれぞれ選んだ人生や、その中で過ぎていった時間まで、香りの中に閉じ込めてもらえたように感じて感動したと語っています。そして、小説の読者にも、言葉とはまた違うかたちで二人の人生を感じてもらえたらうれしいとコメントしています。一方、文香ヒロ氏は、人は歳を重ねるにつれてまとう香りも変わるといわれることに触れています。それは心身の変化だけではなく、生き方や生き様が香りに表れるからだと考えているそうです。今回の制作で意識したのは、天に召されるその瞬間に巡る走馬灯だといいます。二人の女性がそれぞれの道を選び、生き切るまでの生き様を連れてくる詩と香りが生まれたと述べています。

※ 本品は肌にはつけず、詩のカードや紙にふりかけてお楽しみください。
※ 本品は肌にはつけず、詩のカードや紙にふりかけてお楽しみください。

販売情報と原作について

原作『あの子にしか行けない天国』は、木爾チレン氏の最新長編です。木爾チレン氏の前作『二人一組になってください』は累計16万部を突破し、イギリスでの英訳版刊行でも話題を集めています。本作は、18歳の女性に課される究極の「選択」を通じて「幸せ」の真理に迫る物語です。芥川賞作家の高瀬隼子さんをはじめ各界から推薦の声が寄せられ、200名を超える書店員から感想が届いています。発売前からコミカライズも決まっています。書籍は定価1,980円(税込)、四六判・320ページで、ISBNは978-4-09-386800-6です。香りの販売概要は以下のとおりです。

  • 商品:「天国」(紗月)/「少女」(莉々依)の全2種
  • 容量:各3ml
  • 形態:詩のカード/冊子仕様
  • 文学フリマ特別価格:各2,000円(税込)
  • EC販売価格:各2,200円(税込)
  • 文学フリマ東京43:2026年11月8日(日)12:00〜17:00、東京ビッグサイト 南3-4ホール、ブース あ-35〜36、各100個限定
  • オフィシャルECサイト(期間限定受注生産):受付期間は2026年11月22日(日)12:00〜12月20日(日)23:59、発送は2027年1月中旬以降に順次
  • 企画・製造・販売:文筆調香合同会社

出典:文筆調香合同会社